ピアノを長期間弾かないとどうなるか

一般に何かを長く継続して行った場合、何かしらの能力(スキル)が向上する等の変化があるものです。更に、その後ずっと何もしないでいると、獲得したスキルが低下したりとまた変化がありますが、その変化の仕方はものによって差があります。この変化はスキルの種類や練習の仕方、期間によって、個人差もあると思うのですが、実際どのように変わるのか非常に興味深いところです。今回は私自身のピアノについて考えてみたいと思います。

私がピアノを全く弾いていなかった期間は約7年でしたが、最後の1年は殆ど練習をしなくなっていたので、実質約8年のブランクと言っても良いかも知れません。そして最近になって練習を再開し、以下のようなことを感じました。

実際指は動かなくなるが…

よく、「ピアノは弾かないと指が動かなくなる」「速いパッセージが弾けなくなる」ということを耳にします。私の場合も確かにそれはあります。ただ、速い動きがというよりも、速い遅い関係なく「思うように動かない」、「コントロールが効かない」と言った方が近いと思います。しかし、このことよりももっとショックだったことが幾つかあります。

音が聞こえない

同時に鳴っている音がたくさんある時に、一つ一つの音に意識が向けられなくなって、全体を曖昧な感じで聞いているようです。バッハの平均律クラヴィーアのフーガなどを弾いても、声部ごとに全く追えなくなっています。

流れのイメージが無く、曲全体の把握ができなくなっている

演奏する際は、それまで出した音を認識し、それに繋げる形で次の音を出して行きますが、何だか、それができなくなっているように感じます。その結果、フレーズがまとまらなかったりテンポが安定していなかったりということになるのだと思います。これは演奏した時には意識できず、録音して初めて気付いたので、大きな問題だと思います。(演奏中に意識できているなら、比較的早く改善される可能性がある)

音量、音色、表現の幅が狭まっている

色々意識して変化をつけようとしても、平坦な感じの演奏になっているように感じます。これは演奏しながら気になっているということは意識はできており身体技術上の問題ということなので、練習して行けば比較的早期にある程度改善されるかとは思います。

上の影響であったりもしますが、他にも色々と気になりました。

・ミスタッチがかなり多くなっている

・すぐ疲れる(以前は5、6時間弾き続けても割と平気だったように記憶していますが、今は20~30分で耐えられなくなってしまいます。年をとったせいもある?)

・安定しない(同じ曲を繰り返し弾いても、毎回全然違う)

ちょっと悲観的な内容になってしまいましたが、これを上達に繋げるようにしたいと思います。

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